グロースハッカーとは




数年前から、少しずつ耳にしていたグロースハッカーという名称。
気になってみたので調べてみた所、結構な記事が沢山あり書籍も発売されていたので早速購入してみました。



あっという間に読み終えれました。


ボリュームもそこまで多くなく様々な事例や実際にクックパッドの現場で実行されている
一例などがあがっているといった内容です。


読んでみた感想とグロースハッカーについてざっくりとまとめてみます。


グロースハッカーとは



まず名称の定義から。


「グロース」とは「成長」をさします。
製品やサービスはもちろん、ベースにある企業・事業・組織なども含めます。


では「ハッカー」とは。
私の身近でもそうですが、ハッカーと聞くとパソコンを利用して不正行為を行う悪い人
みたいなイメージがある気がします?
映画などでそういった人達をハッカーなんて呼んだりしてますよね。


実際はそんな事はなく
主にコンピュータ等で常人より深い技術知識を持ち、その知識を利用して課題をクリアしたり成果を出す人
をさします。


実際に、不正行為を行う人々は「クラッカー 」と呼ばれる人達が該当します。


ではグロースハッカーは何をする人たちなのか。


書籍の中では以下のキーワードから始まります。
グロースハッカーは新世代のマーケティング担当幹部である


簡単に言えばデータ分析を行いながら様々なパターンを繰り返し、
お金をかけずに製品・企業・サービスを成長させていく人。


非常に地味な仕事でも仮説を立て、実施し、その結果を分析・検証をし
成長・売る為に必要な項目は全て自発的に提案・実施を行っていく。


グロースハックのカバー範囲は非常に広く、プロモーションのみでなく
必要があれば製品のコンセプト自体も変えてしまいます。


グロースハッカーに必要な能力



ここについては様々な意見がありますが、個人的には以下があればいいかなと思います。
・コーディング能力
・技術的な知識
・分析力
・ユーザー視点で物事を考えれること
・些細で地味なことも実施し繰り返せること
・固定概念にとらわれないこと


書籍の中でも
グロースハッカーはマーケターとエンジニアのハイブリッドで「うちの製品の顧客をどうやって獲得するか」という旧来の課題に、A/Bテスト、ランディングページ、バイラル関数、メール到達品質、オープングラフなどを駆使して答える。
とあります。


グロースハッカーが見出した新しいマーケティング手法



ここ最近でグロースハッカーが活躍したスタートアップは沢山あります。
・ドロップボックス
・ジンガ
グルーポン
・インスタグラムなど


いずれも今や大儲けの会社に成長していますね。


書籍の中でも事例がいくつかのっていて以下が共通項としてあげられるのが
十分な予算がない中で、企業を成長させるためのアイデアを出し実行した所だと思います。


グロースハッカーマインドセット



書籍の中でマインドの一つとして以下の記述がありました。
製品開発とマーケティングを完全に別のプロセスとして行う方法はもう古い


グロースハッカーは大きなマーケティングコストは使わず
製品を利用するユーザーにとって大事かを考え、
無から何かを作り出し、それを非常に短期間で拡大させる処理を行います。


書籍の中で面白かったのがホットメールの事例。
同様のアイデアをベースにした施策は実は現在も大手で採用されていたりします。
iPhoneのデフォルトのメール設定にはメールの一番下に
iPhoneからの送信」
というテキストが設定されています。


製品を売るためには



書籍の中でも取り上げられていますが、従来のマーケターはすでに出来上がった製品、それがパッとしない製品でも
それを売り込むことを仕事として受け入れてきたと思います。
グロースハッカーはそれを否定していきます。


製品やサービス、あるいは事業そのものやビジネスモデルは、
それを見た最初の人が強い反応を占めるレベルになるまで改良できたりするものであり、
また、そうすべきだとグロースハッカーは考える。
と記載されています。


例として書籍では企業価値が25億ドルを超えるエアビーアンドビーやインスタグラムの実績を本書で述べていました。


グロースハッカープロダクト・マーケット・フィット(PMFと呼べるサービスに到達するまで
長い時間をかえて調査・イテレーションを行い成長させていきます。


つかんだユーザーを手放さない



従来のマーケターは獲得する時点で終了しているものだと思います。
しかしグロースハッカーマーケティングで獲得した新規顧客を定着させることを行います。


なぜならば熱心な顧客の存在自体がクチコミを行うという
マーケティングツールになりえるからです。
その為の仕組みを製品開発の時点から行えるように提案していきます。


本書の中ではツイッターの定着率が低かったことを改善した実績が載っています。


エンジニアではなかった作者の実践



同書ではエンジニアではなかった(元々マーケター)の方が自身でグロースハックを実行した実績が載っています。
私自身はエンジニアですが、グロースハックを行う上で必ずしも技術力が必要であるとは思いません。


ですが、専門的な知識や技術力はあった方が色々な事ができるのは間違いないです。


大事なのはグロースハックのマインドセットPMFを行う事だと思います。


クックパッドで行われていること



この章は実際のクックパッドで働かれている方の記載になっており中々面白いものでした。
実際のサービスでのA/Bテストの結果を踏まえて記載していただけています。


ここで書かれていることで共通していることだと思うのは
地味な仕事という事だと思います。


まとめ



今回、同書籍とWEBを見て思ったことは
自身の過去の仕事と何ら大きな変わりがないことをしていたのだなと思いました。

私自身はソーシャルゲームのプロデューサー兼エンジニアという立場でやってきて
現在はオンラインに関わる全般の仕事を行っています。


ソーシャルゲームを運用していて実施していたこと
・予算をかけずにユーザーをいかに呼び込むか。その為の仕掛けを考える
・ユーザーがいかに使いやすいものにしていくか。日々細かい修正を行い分析していく
・ユーザーを定着させるために常にサービスを向上させていく


今は様々なSNSWEBサービスAPIが充実しており
私だけでなく、多くの方が意識もせず行っていたりする可能性があります。
ただ、根底にある大事なものは
従来のマーケティング概念に縛られず、ユーザーに良いサービスを利用してもらうために
日々最大限の努力を行う
という事だと思います。


非常に読みやすい書籍だったので
まだの方は是非。
それでは〜。


グロースハック関連



参考サイト
グロースハックとは何か 最もホットな仕事 グロースハッカーとは? | Skillhub[スキルハブ]
サービスを急成長させる「グロースハッカー」とは何者か? | 日経 xTECH(クロステック)
第1回 グロースハッカーって何者なのか? | 日経 xTECH(クロステック)
“グロースハッカー”はWEBビジネスに何をもたらすか?―シリコンバレーの第一人者の言葉をまとめる。 | キャリアハック

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